ヒートアイランド現象という名前は、都市とその周辺地域に等温線を描くと、都市部が島のように浮かび上がることに由来する。現実に2004年7月20日の東京大手町では、気象庁観測史上最高の39.5℃を記録した。また、その日同じ東京の足立区では42.7℃にも達した。さらに、ヒートアイランド現象については、光化学オキシダント生成の助長や局地的な集中豪雨との関連性も指摘されている。冬季には、都市域の高温化によって発生する上昇気流によって、地上近くでは郊外から都心部へ、上空では逆に都心部から郊外へと流れる循環流が発生する。その空気の流れによって都市の上空を汚染物質がドーム状に覆う「ダスト・ドーム」の形成が指摘されている。