ヒートアイランド現象(Heat Island) 詳細解説
都市部ではコンクリートの建築物やアスファルトの道路が多いため、太陽の熱が地面に蓄積されやすい一方で、水分蒸発による冷却効果が少ない。さらに、ビルなどの建物で使用されるエアコンの排気熱や、大量の車の排気ガスなどの「人工廃熱」によっても気温は上昇する。また、都市は樹木が少ないため、水分蒸発による気温低下がほとんどない。これらの理由によって、とくに夏期は都市部の気温が周辺地域に比べて高くなる。屋内の熱を冷房で排出することによって外気温が上昇し、そのことがさらに冷房の使用に結びつくという悪循環を生んでいる。こうした現象を総称してヒートアイランド現象と呼ぶ。