日本から自動車専用船がアメリカの港に着いてすべての荷物を降ろすと、帰りの便には階段から船倉のすべてに裸のままでびっしりと穀類が積み込まれて日本に港に戻る。そして岸壁から横付けされ大きなサイロに移し替えられている。 日本が大量の農産物をアメリカから輸入しているにもかかわらず、アメリカの生産者が裕福な生活をしているとはあまり聞かない。アメリカでは生産規模は大きいが、規模の拡大はロスも多く収益性から見ると決して有効なビジネスではない。年間所得が300万から400万円の層が生産者の多くを占めている。もうけているのは農民ではなく穀物商社など、アグリビジネスである。 普通のアメリカの農民は決して裕福とはいえない。